○代数入門 数2年
初等整数論―
043-A-213

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中野 伸 教授
河本 史紀 助教
4 2 第1学期週2回
5
2

授業概要

抽象代数学を学ぶ準備として、合同式の理論に基いた初等整数論を講義する。高校で学んだ最大公約数、最小公倍数、素数などの概念の精密な定義からはじめ、整数の合同の導入、1次合同式の解法理論、中国の剰余定理、フェルマーの定理、オイラーの定理、メビウスの反転公式、平方剰余と2次合同式について詳述する。また、合同式の応用である現代暗号システムの解説も試みる。整数の合同は、剰余環を通してはじめて明確に理解される。剰余類環は、代数学だけでなく数学全般の様々な場面に現われる「商構造」の最も簡単なケースとみることができるが、これに習熟することで代数学の入門と位置付けたい。

到達目標

整数の整除関係を合同式を通して理解し、応用できるようになる。
剰余環の構造から整数論の様々な性質が導かれることを理解し、商構造の扱いに慣れるようになる。

授業計画

1 集合・写像等の記法の復習、歴史的背景、整数論の未解決問題
2 整除関係、割り算の定理、ユークリッドの互除法
3 最小値原理と数学的帰納法
4 素数と素因数分解の一意性
5 整数の合同、1次合同式
6 剰余類と剰余類環
7 中国の剰余定理
8 既約剰余類と既約剰余類群、オイラー関数
9 フェルマーの定理とオイラーの定理
10 位数、零因子と逆元
11 離散対数問題と現代暗号システム
12 メビウスの反転公式
13 平方剰余と2次合同式、相互法則(計算法)
14 相互法則の証明
15 理解度の確認

授業方法

週2回の授業で、講義と演習を交互に行う。

準備学習

授業前には前回までの事項を理解しておくこと(30分以上)。
指示に従って、プリントの該当箇所を読んでおくこと。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):60%
中間テスト:35%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):5%

教科書

教科書は用いない。プリントを配布して参考資料とする。

参考文献

中島 匠一『代数と数論の基礎』(共立講座21世紀の数学)、共立出版2000年、ISBN=9784320015616
その他、講義中に必要に応じて紹介する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

講義や文献の内容をそのまま鵜呑みにせず、つねに疑い、手を動かし計算して確かめ、腑に落ちるまで時間をかけて学習すること。