分子細胞生物学特論Ⅲ
144-F-713

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西坂 崇之 教授 2 M 第2学期 1

授業概要

物理によって理解の進んだ生体分子の代表例として、アクトミオシンや微小管きキネシン系等の「分子モーター」が挙げられる。わずか10ナノメートルの蛋白質が、自身の大きさの100倍の距離にも達する基質フィラメント上を一方向に運動する様子は、10年以上前から世界の様々なグループによって顕微鏡下で画像化され、現在でも新しい知見が次々に得られている。本講義では、キネシン研究の重鎮であるJonathan Howardによって書かれたテキストの要所や、世界の研究グループが発信している膜蛋白質の最新の研究について解説する。蛋白質の振る舞いが既存の物理によってどのように書き表すことができるのかを解説する。

到達目標

生物物理の最先端の研究を知ることによって、参加した学生が、難解な学問に対して感じる敷居を少しでも低くできるようになるのが目標である.

授業計画

1 力学的な「Force」
2 タンパク質の質量、弾性、減衰装置
3 熱的な「Force」と拡散
4 化学的な「Force」
5 棒状の物体の物理
6 細胞骨格線維の構造
7 細胞骨格のメカニズム
8 細胞骨格線維の重合の仕組み
9 細胞骨格線維による力発生
10 能動的重合
11 モータータンパク質の構造
12 モーターの速度
13 ATP加水分解
14 ステップと力
15 動作原理のモデル:クロスブリッジから動きへ
生物物理学の理解に必要なさまざまな概念を、英語のテキストから学んでいく。

授業方法

講義

準備学習

テキストに頻出する単語については完全に理解しておくこと。

成績評価の方法

レポート:50%(テキストの例題をレポートとして定期的に提出してもらう。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(基本的には全授業に出席すること。)

教科書

J.ハワード, Mechanics of Motor Proteins and the Cytoskeleton, Sinauer Associates, Inc. ISBN 0-87893-334-4

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。