情報資源論Ⅰ
図書館情報サービスの歴史と理論―
13B-F-015

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
水谷 長志 講師 2 D/M 第1学期 6

授業概要

アーカイブズおよびミュージアム(博物館・美術館)と並んでライブラリ(図書館)もまた蓄積・検索型の情報資源提供サービスを行い、その所蔵する資料、館数、利用者、職員などにおいては、最も高い数値を保ち、歴史も長く古い。その発展史を大枠で把握することは、アーカイブズ、ミュージアムの歴史的諸相への理解の一助にもなる。あわせてライブラリの主要資料と検索技法を把握して、アーカイブズ、ミュージアムの資料・検索との差異を検証しながら、今日的課題と言える「MLA連携」の可能性について検討することまでをこの科目の目的とする。※MLA=M(useum), L(ibrary), A(rchives)。

到達目標

図書館を中心に類縁機関とも言えるM(useum)、A(rchives)への理解を深め、あわせてその連携(MLA連携)について、検討を進める。

授業計画

1 オリエンテーション 講義概要・進行の説明 課題の紹介と割振り
2 書誌記述と学術情報の流通モデル
3 Bibliotheca Universalisへの道 I:古代から中世へ
4 Bibliotheca Universalisへの道 II:グーテンベルクからムンダニウムへ
5 日本の図書館の近代
6 今日のBibliotheca Universalis
7 課題中間報告 / 講義後半へのイントロダクション 「MLA連携とは」
8 図書館資料論 I:図書と雑誌(逐次刊行物)-図書館資料の特性と検索
9 図書館資料論 II:二次資料の機能と展開
10 図書館資料論 III:電子的リソース(EJ, IR, OA, etc.)
11 MLA連携関連4著作の比較考察:『MLA連携の現状・課題・将来』『図書館・博物館・文書館の連携』『つながる図書館・博物館・文書館 デジタル化時代の知の基盤づくりへ』『デジタル文化資源の活用 地域の記憶とアーカイブ』
12 MLA連携の事例を探す
13 MLAの差異と隣接/MLA連携の意味と可能性
14 課題発表プレゼンテーション・質疑応答、ディスカッション
15 授業のまとめ
今日なぜ〈MLA連携〉が注目され、かつ議論の対象になるのかを、図書館の発展史を踏まえつつ、MLAいずれにも顕在化する今日的課題からアプローチして把握するようつとめたい。また、デジタルアーカイブとアーカイブズ学との架橋可能性についても議論を通して考察を深めるためにも、積極的な質疑・発言を期待したい。
※今年度のこの科目は集中講義となる予定、実施の日程は後日、掲示の予定です。

授業方法

講義方式を中心とするが講師-学生間での討議、学生同士での討議を取り入れる。特色ある図書館(専門図書館)への見学、学会聴講も取り入れたいと考えているが、ともに参加後のレポートを課す。

準備学習

できる限り多様な図書館の利用体験を重ねていただきたい。
特に専門図書館、いずれでも良いが、ミュージアムの中のライブラリは必須の訪問先と考えていただきたい。

成績評価の方法

中間テスト:10%
レポート:50%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%
出席ならびに講義への参加度、およびレポート。
博士前期課程学生については博士前期課程科目の基準により、博士後期課程学生については博士後期課程科目の基準により成績を評価する。

教科書

水谷長志『図書館文化史』(図書館情報学の基礎・11)、勉誠出版2003
水谷長志編著『MLA連携の現状・課題・将来』、勉誠出版2010
日本図書館情報学会研究委員会編『図書館・博物館・文書館の連携』(シリーズ・図書館情報学のフロンティア No. 10)、勉誠出版2010
吉見俊哉ほか編『つながる図書館・博物館・文書館 デジタル化時代の知の基盤づくりへ』、東京大学出版会2010
NPO知的資源イニシアティブ編著『デジタル文化資源の活用 地域の記憶とアーカイブ』、勉誠出版2010

参考文献

郡司良夫『図書館資料論』(図書館情報学の基礎・7)、勉誠出版2003
谷口祥一、緑川信之『知識資源のメタデータ』、勁草書房2007
藤野幸雄『図書館 この素晴らしき世界』、勉誠出版2008
『図書館・アーカイブズとは何か』(『別冊 環』15)、藤原書店2008
その他、授業内容に関連するものを講義の中で適宜指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

受講者の「図書館体験」を豊富にしてもらいたい。そのためには図書館の扉を数多く実際に赴いて叩くこと。図書館の中にもアーカイブズがあること、アーカイブズ学へのヒントもまた図書館の中にあることを学ぶことができるはずだ。叩くべき図書館は国内にとどまらないし、公共、大学の図書館以外の、これまで体験しなかっただろうユニークなコレクションと活動のある専門図書館等へもアクセスしてもらいたい。