アーカイブズ・マネジメント論研究Ⅲ
記録史料保存論―
13B-F-013

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
青木 睦 講師 4 D/M 通年 5

授業概要

本講義では、アーカイブズの保存のための物理的コントロールを中心的に講義する。アーカイブズ保存のための物理的コントロールの海外・国内の現状の事例を分析し、アーカイブズ保存情報が資源化されていく過程について明らかにし、物理的管理に必要となる情報は何であるのか、それはどのように生成され、集約化されていくのか、さらにどのように公開していくことが望ましいかを検討する。
アーカイブズ保存の目的は、アーカイブズの物理的原形をできる限り維持し、永続的に歴史的文化的資源として広く利用可能なよう、適切な保存・公開のシステムを構築することを学ぶ。さらに、今日的課題である被災したアーカイブズ保存措置・処置・修復については、実践的な経験の時間をとりつつ講義したい。

到達目標

アーキビストに求められるプリザベーション・アドミニストレーター(保存担当者)としての保存に関する基本理論と実践的スキルを高めることを目標とする。

授業計画

1 アーカイブズ保存とは
2 災害とアーカイブズ:東日本大震災1 組織(基礎自治体)アーカイブズ
3 災害とアーカイブズ:東日本大震災2 民間所在のアーカイブズ
4 災害とアーカイブズ:危機管理と防災と減災計画
5 災害とアーカイブズ:世界の被災とブルーシールド
6 海外アーカイブズの建築と設備:最先端の事例
7 日本のアーカイブズの建築と設備:アーカイブズと図書館・博物館の本質
8 日本のアーカイブズの建築と設備:建築の現状と課題、中間保管庫の設計
9 コンサベーションとプリザベーション
10 アーカイブズの支持体と構成:紙と紙以外の材料
11 資料劣化の内的要因:前近代の紙
12 資料劣化の内的要因:近現代紙材料の種類と劣化
13 資料劣化の内的要因:非紙資料・マイクロフィルムの劣化とデジタル情報
14 資料劣化の外的要因:環境調査と制御
15 保存管理の実践:講義のまとめ
16 予防的保存:保存容器・資料の取扱い
17 予防的保存:環境管理とIPM(総合的有害生物管理)
18 予防的保存:長期保存紙、中和処理・脱酸、部分修復
19 予防的保存:代替(マイクロ化とデジタル化)
20 保存アセスメント:収蔵資料の状態調査、設備・業務管理
21 保存計画の策定・評価:事例紹介とプログラムモデル
22 収蔵資料のメンテナンス:修復と修復・状態調書
23 資料修復現場の見学
24 アーカイブズ機関見学
25 保存実演:保存措置の実践・保存容器の製作
26 保存実演:展示設営と閲覧提供の実践
27 レポート発表(1)
28 レポート発表(2)
29 学年まとめ
30 予備日

授業方法

教室での講義とともに実践形式の授業を実施する。関連して関係機関見学(学外)を実施する。また、紙資料修復実習(学外)を予定している。

準備学習

事前に授業での配布資料を学習すること。

成績評価の方法

レポート:50%(教室での発表含む。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(出席および講義への参加度、グループ作業の成果等を評価する。)
博士前期課程学生については博士前期課程科目の基準により、博士後期課程学生については博士後期課程科目の基準により成績を評価する。