※記録史料学研究Ⅲ
東アジアにおける記録の歴史と現在―
13B-F-007

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
武内 房司 教授 2 D/M 第1学期 5

授業概要

この講義では、以下の三点に注目して講義を進めていきます。①東アジア伝統社会で蓄積されてきた記録史料のあり方を検討していきます。東アジアにおいては記録はまず、皇帝・国王の一代記、いわゆる実録や歴史書の編纂の目的として保管・収集がなされました。そこで、まず、中国・朝鮮・ヴェトナムにおける実録編纂の歴史をたどりながら、東アジア伝統王朝にとっての記録の意味を考えていきます。②近年盛んになりつつある契約文書などの中国の近世民間文書研究に触れながら、民間人にとっての記録保存の意義を考えていきます。こうした知見をふまえ、③近現代に入り,東アジアにおけるこうした伝統的な文書システムがどのように変化していったかを,中華民国期の中国や植民地期ヴェトナムの事例などを参考にたどっていきたいと思います。

到達目標

東アジアでこれまで培われてきた記録システムの歴史と現在をたどり、アーカイブズ学の今日的意義を考える一助としたいと思います。

授業計画

1 王朝と記録保存〜明清時代における実録編纂と檔案
2 王朝と記録保存〜朝鮮王朝における実録編纂
3 王朝と記録保存〜阮朝ヴェトナムにおける実録編纂と硃本
4 清代地方行政と文書〜台湾の場合
5 清代地方行政と文書〜巴県檔案の世界
6 近現代東アジアの記録〜旧清朝行政文書のゆくえ
7 中国近代の記録システム〜国民政府期の「行政効率委員会」と文書行政
8 近現代中国の記録システム〜人民共和国の人事檔案制度
9 植民地ヴェトナムのアーカイブズシステム(1)
10 植民地ヴェトナムのアーカイブズシステム(2)
11 旧ベトナム共和国(南ベトナム)期のアーカイブズ
12 現代ヴェトナムにおけるアーカイブズとその役割(1)
13 現代ヴェトナムにおけるアーカイブズとその役割(2)
14 予備日
15 まとめ
以上は目安であり、変更もありえます。

授業方法

関連文献の講読形式で行います。

準備学習

配布プリント及び講義で紹介した文献に目を通しておくことが望ましい。

成績評価の方法

レポート:60%
出席及びリアクションペーパーの内容を総合的に判断します。:40%

教科書

特に指定しません。

参考文献

講義で紹介します。