記録史料学研究Ⅱ
近現代の組織と記録―
13B-F-006

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
下重 直樹 准教授 2 D/M 第1学期 5

授業概要

この授業では、近現代日本の中央行政機関及び地方公共団体における記録管理システム(作成・処理、施行、保存・廃棄、利用)の歴史的展開を中心に、組織体の構造や性格・機能を踏まえつつ、アーカイブズを理解・評価するための記録史料学の方法と課題の整理を行うことを目標とする。
さらに、法の整備による公文書管理制度の導入を受けて、代表的な「記録史料」の一つである公文書等を情報資源として保存し、利活用していく上での諸課題についても考えていく。

到達目標

歴史的に重要な公文書を教材として活用し、記述されている内容だけではなく、コンテクスト情報を構成する作成から廃棄(移管)までの記録管理システムについても理解することを目指す。
特に、公文書を構造群として捉えることで当該組織の合意形成・意思決定の在り方を理解するとともに、それを歴史的文脈に還元しながら、当該公文書のアーカイブズとしての評価を行う分析・判断能力を身につけることを重視する。

授業計画

1 オリエンテーション(授業の概要、進め方など)
2 近代日本における記録管理とその知的背景
3 〈意思決定型記録〉と〈調査審議型記録〉
4 戦前日本の記録管理と組織(1)公式制度・内閣
5 戦前日本の記録管理と組織(2)内務省
6 戦前日本の記録管理と組織(3)大蔵省
7 戦前日本の記録管理と組織(4)農林省・商工省
8 戦前日本の記録管理と組織(5)文部省・司法省
9 戦後日本の記録管理
10 情報公開制度と記録史料学
11 公文書管理制度と記録史料学
12 地方行政機関の記録管理と組織
13 地方公共団体の記録管理と組織
14 総括
15 レポートの作成・提出

授業方法

講義と討論、史料・文献の輪読等を組み合わせつつ進める。

準備学習

事前に配布した史料や文献には必ず目を通しておくこと。

成績評価の方法

レポート:50%(基礎的な知識を踏まえた分析能力や思考能力を重視する。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%
レポート(報告)を課す。平常点によって評価する。

教科書

特に指定しない。

参考文献

中野目徹『近代史料学の射程』、弘文堂2000
小池聖一『近代日本文書学研究序説』、現代史料出版2008
中野目徹・熊本史雄編『近代日本公文書管理制度史料集』、岩田書院2008
太田富康『近代地方行政体の記録と情報』、岩田書院2010
瀬畑源『公文書をつかう』、青弓社2011
ほかにも適宜紹介する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。