ドイツ語史特殊研究
新高ドイツ語電子化データの分析―
135-F-612

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
高田 博行 教授 2 D/M 第1学期 2

授業概要

今日では、電子化されたデータを利用することによって、ドイツ語の歴史に関する実証的な研究を行うことが可能となっている。インターネット上に公開されている電子化データを適確に利用する能力を身につけておくことは、研究者として自らの問題設定に応じて将来自ら電子化コーパスを作成し独自の成果を上げるうえで大きな助けとなるであろう。本授業では、コーパス言語学および統計的解析に関する文献を参照したあと、オンラインで利用可能な電子化データを利用して17世紀から19世紀にかけての新高ドイツ語に関する分析する実践練習を行う。

到達目標

受講生各自が分析したいと考える言語史上の現象を分析する目的で、電子化コーパスを適確に利用する能力をつけること。

授業計画

1 授業のコンセプトに関して
2 Lemnitzer/Zinsmeister(2015)第5章「ドイツ語圏のコーパス」抜粋講読
3 Meindl(2011)第9章「有意な差異の検定」抜粋講読
4 Meindl(2011)第11章「有意な関連性の検定」抜粋講読
5 Lemnitzer/Zinsmeister (2015)第6章「コーパス言語学の実践」抜粋講読
6 新高ドイツ語の電子化データへのアクセス:Deutsches Textarchiv - Grundlage für ein Referenzkorpus der neuhochdeutschen Spracheなど。
7 新高ドイツ語の電子化データの分析(1):2格支配の動詞の通時的変化
8 新高ドイツ語の電子化データの分析(2):色彩形容詞のコロケーション(Tスコアなど)
9 新高ドイツ語の電子化データの分析(3):民族・国家を表す名詞のコロケーション
10 新高ドイツ語の電子化データの分析(4):17世紀の文学テクストの語彙的特徴(対数尤度比、カイ二乗検定による有意差)
11 新高ドイツ語の電子化データの分析(5):散文テクストと新聞テクストにおける語彙の有意差
12 新高ドイツ語の電子化データの分析(6):学術テクストにおける専門術語のドイツ語化のプロセス
13 新高ドイツ語の電子化データの分析(7):統計分析ソフトRを用いた分析
14 総括
15 予備日

授業方法

ドイツ語による講読(訳すのではなく要約する)と、受講生によるデータ分析のプレゼンテーションを交える。

準備学習

講読に際しては、(逐語訳にこだわらず)テクストに何が書かれているのかに焦点を当て読み込むこと。分析に際しては、受講生自身の将来の研究にうまく利用できることを意識しながら当たること。

成績評価の方法

平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%
プレゼンテーション:60%
博士前期課程の学生と博士後期課程の学生は、それぞれ別の基準で評価する。

教科書

Lothar Lemnitzer/ Heike Zinsmeister, Korpuslinguistik. Eine Einführung, 3. überarbeitete und erweiterte Auflage Edition, Tübingen: narr Verlag, 2015
Claudia Meindl, Methodik für Linguisten. Eine Einfährung in Statistik und Versuchsplanung, Tübingen: narr Verlag, 2011

参考文献

高田博行・新田春夫『ドイツ語の歴史論』(ドイツ言語学講座 第2巻)、ひつじ書房2013
その他については、授業中に適宜指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。