※日本文学特殊研究
133-F-006

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
伊藤 聡 講師 4 D/M 通年 2

授業概要

鎌倉時代の僧であった無住(1226~1312)に関する研究は、近年の新資料を含む著作集(中世禅籍叢刊『無住集』2014)や総合的研究書(小島孝之監修『無住 研究と資料』2011)の発刊によって新たな段階を迎え、その禅・密・台・律にわたる学殖が具体的に明らかになりつつある。かかる成果は、彼の代表作である仏教説話集『沙石集』のより綿密な読みを可能にしてくれる。本研究では、特に同時代の仏菩薩への信仰を扱った巻二を採り上げ、注釈をつけながら読み込んで行きたい。形式は担当者による輪読形式。テキストは慶長古活字本を使用する。

到達目標

中世の文学と宗教に関わる知識を修得し、その研究状況の前線を知ること。
日本文学研究に不可欠な文献調査方法、資料読解、口頭発表、分析能力を身につけること。

授業計画

1 シラバスによるイントロダクション
2 無住と沙石集について①
3 無住と沙石集について②
4 担当者についての相談と資料作成の説明
5 巻2-1「仏舎利感得人事」①
6 巻2-1「仏舎利感得人事」②
7 巻2-1「仏舎利感得人事」③
8 巻2-2「薬師利益事」①
9 巻2-2「薬師利益事」②
10 巻2-3「阿弥陀利益事」①
11 巻2-3「阿弥陀利益事」②
12 巻2-4「依薬師観音利益命全事」Ⅰ①
13 巻2-4「依薬師観音利益命全事」Ⅰ②
14 巻2-4「依薬師観音利益命全事」Ⅱ①
15 巻2-4「依薬師観音利益命全事」Ⅱ②
16 巻2-5「地蔵之看病給事」Ⅰ①
17 巻2-5「地蔵之看病給事」Ⅰ②
18 巻2-5「地蔵之看病給事」Ⅱ①
19 巻2-5「地蔵之看病給事」Ⅱ②
20 巻2-6「地蔵菩薩種々利益事」①
21 巻2-6「地蔵菩薩種々利益事」②
22 巻2-7「不動利益事」①
23 巻2-7「不動利益事」②
24 巻2-8「弥勒行者事」Ⅰ①
25 巻2-8「弥勒行者事」Ⅰ②
26 巻2-8「弥勒行者事」Ⅱ①
27 巻2-8「弥勒行者事」Ⅱ②
28 巻2-9「菩薩之利生代受苦事」①
29 巻2-9「菩薩之利生代受苦事」②
30 まとめ
受講者の人数等により計画を変更する場合がある。

授業方法

担当を決めて各自発表する。事前に翻刻、語釈、現代語訳、参考資料、考察を含む発表資料を準備すること。

準備学習

担当者は十分な準備を以て、発表に臨むこと(約5時間)
その他の参加者も本文及び注釈書等を事前に読んでおくこと(約1時間)

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):80%(配布資料の内容、発表内容)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(質疑応答への参加度)

教科書

『慶長十年古活字本沙石集総索引』初版、勉誠出版1980
コピーして配布する

参考文献

無住(渡辺綱也校注)『沙石集』(日本古典文学大系)初版、岩波書店1966
無住(小島孝之校注)『沙石集』(新編日本古典文学全集)初版、小学館2001年、ISBN=409608052X
無住(筑土鈴寛校訂)『沙石集 上下』(岩波文庫)第2版、岩波書店1988年、ISBN=4003013522
長母寺無住和尚七百年遠諱記念論集刊行会『無住 研究と資料』初版、あるむ2011年、ISBN=9784863330481
中世禅籍叢刊編集委員会『無住集』(中世禅籍叢刊)初版、臨川書店2014年、ISBN=9784653041757

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。