音楽史
007-D-022

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
第1学期  山本 成生 講師
第2学期  豊永 聡美 講師
4 通年 1

山本 成生 講師 (第1学期) 歴史からみる音楽の西洋と日本

授業概要

 この授業は、前期と後期で内容(講師)が異なります。前期は西洋(ヨーロッパ)、後期は日本における音楽史を論じます。
 今年度の前期では、いわゆる「クラシック」を呼ばれる西洋音楽のなかでも、19世紀末から20世紀前半にかけてのフランスの音楽を中心に、様々な問題を皆さんと考えていきたいと思います。この時代のフランスは、普仏戦争以降の平和な時代における繁栄(「ベル・エポック」)や、反対に多くの悲劇を生んだ二つの世界大戦を経験しますが、当時の音楽もまた、こうした時代の影響を受けたものでした。
 すなわち、それまで以上に「国民性」が意識される過程で、(ポピュラー音楽を含めた)他地域の音楽に大きく影響されると同時に、自国の過去の音楽へのまなざしも重視されます。我々が音楽史において「革新的」とみなす音楽は、それらの複合的な要因から生じたものといえるでしょう。この講義では、それらを当時の音楽を聴きながら、具体的に考えてゆきたいと思います。
 受講者には楽譜が読めるなどの音楽的素養は求めませんが、この時代の主要な音楽についてあらかじめ知っておくと、講義がよりよく理解できるでしょう。具体的には、エクトル・ベルリオーズ(1803-1869)、カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)、ガブリエル・フォーレ(1845-1924)、クロード・ドビュッシー(1862-1918)、モーリス・ラヴェル(1875-1937)、「フランス6人組」、オリヴィエ・メシアン(1908-1992)、アンリ・デュティーユ(1915-2013)などは取り上げたいと思いますので、彼らの主要な作品を聴いておくことが望ましいと思います(上記のすべてを聴くのが大変な場合は、特にラヴェルの音楽に触れておきましょう)。

到達目標

・西洋音楽に関する教養的な知識を習得する。
・音楽をただ「鑑賞」するのではなく、主体的な問題意識のもとで聴くことができようになる。
・自ら課題を立てて調査を行い、その結果を適切な形式で表現することができようになる。

授業計画

1 イントロダクション:「音楽」とは何か、「音楽史」とは何か
2 フランス音楽の「古層」:中世・ルネサンス
3 フランスの「クラシック音楽」:バロック
4 革命と市民の音楽:ロマン派
5 ベルリオーズと「フランスのロマン派」
6 産業革命と音楽
7 「フランス音楽」とは何か
8 「国民音楽協会」の音楽家たち
9 モーリス・ラヴェル(1)
10 モーリス・ラヴェル(2)
11 モーリス・ラヴェル(3)
12 「フランス6人組」と「狂騒の20年代」
13 戦争と音楽
14 混沌の先に:第二次世界大戦後の西洋音楽
15 まとめ

授業方法

 講義形式を取ります。つまり、毎回レジュメを配布し、それにもとづき話を進めます。また必要に応じて、音声・画像資料を視聴します。質問や発言は歓迎します。

準備学習

 時間の都合から楽曲全体をかけることは少ないので、授業中に触れられたものは各自を聴いておきましょう(指定された楽曲については、確認テストがあります)。
 また各回のレジュメに記されている関連文献を読み進め、知識を増やして欲しい。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):50%(授業内容の理解度、応用力等)
小テスト:30%(授業内容の理解度等)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(授業への取り組み姿勢)

教科書

特になし。各回に関わる文献は、授業中に紹介します。

参考文献

D・J・グラウト/C・V・パリスカ『新 西洋音楽史(下)』、音楽之友社1999年、ISBN=9784276112148
岡田暁生『西洋音楽史:「クラシック」の黄昏』、中央公論新社2005年、ISBN=9784121018168
U・ミヒェルス『図解音楽事典』、音楽之友社1989年、ISBN=9784560036860
今谷和徳・井上さつき『フランス音楽史』、春秋社2010年、ISBN=978-4393931875
ここでは講義全般に対する参考文献のみ挙げておきます。個々の回の内容に関する文献は、その都度、お伝えします。

豊永 聡美 講師 (第2学期) 歴史からみる音楽の西洋と日本

授業概要

日本音楽の歴史的変遷を概観するとともに、雅楽、伎楽、声明、神楽、能楽、歌舞伎など様々な伝統芸能に見られる音楽の特徴を把握する。

到達目標

日本の音楽の歴史や特徴について学ぶことにより、日頃の生活の中で何気なく耳にしていた日本の音楽について興味を持ち、理解することができるようになる。

授業計画

1 日本音楽史の全体像
2 日本の楽器の源流
3 日本の音楽の源流
4 雅楽の編成と演奏形態
5 宮廷社会における音楽
6 源氏物語の音楽
7 伎楽について
8 正倉院の楽器
9 神社における音楽 -御神楽を中心にー
10 寺院における音楽 ー声明と舞楽を中心にー
11 能楽 -談山神社『翁』-
12 近世の音楽  ―三味線の到来ー
13 歌舞伎の音楽
14 総括
15 到達度の確認

授業方法

視聴覚教材を使用しつつ、講義形式で進める。毎回コメントペーパーを課し、受講者の意見や感想を求める。

準備学習

事前に講義のテーマとなっている内容について書籍やインターネットなどにより学習しておくこと。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):70%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%
コメントペーパーの提出状況と試験を合わせて評価する。

教科書

特に教科書は使用しないが、単元ごとに授業内容をまとめたプリントを配布する。

参考文献

必要に応じて随時紹介する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。